ジュエリーの修理例の紹介　　 佐々木貴金属工芸

デザインが気に入って買ったというバングル。
男性の腕には小さくてまったく入りません。入るように大きくしたいとの事。他店では断られたそうです。
色々打ち合わせをしダイヤが割れるなどの可能性も説明した上で引き受けました。

このバングルは箱状になっている為そのまま広げることは出来ませんでした。
ダイヤの入った上部のサイドの部分に切れ目を入れ少しずつ広げました。出来た隙間は１８金をロー付けし埋めました。
下半分の方は真ん中で切断し同じ様に造ったパーツを接合しました。

形が出来た後はダイヤにゆるみが無いか確認ししめていきます。
全体を綺麗に磨き完成です。
パーツを接合した部分は補強の為の板も付けました。
金具も上手くはまりました。

切れたプラチナのボールチェーンネックレスの修理です。

２ヶ所切れてたのをロー付けしました。
隣りのコマにローが流れないように保護しながらロー付けします。

ロー付け後は磨いて終了です。

切れた純金のネックレスの修理です。
チェーンではなくつなぎ目の丸カンが開いて外れたようです。

丸カンを通して組み立てロー付けしました。

ロー付け後は磨いて終了です。

純金指輪のサイズ直しです。
軽く火を当てるとロー付けの跡が見えました。

ロー目の部分を切り純金を挟んでロー付けです。
純金は柔らかいのでロータリーヘラで全体を締めます。
純金はバフを掛けても肌荒れをおこして綺麗に仕上がりません。
さらに手作業でヘラがけをしていきます。

最後に軽く上げバフで仕上げます。

１８金のコインペンダントの金具の修理です。
バチカンがとてもすり減っています。コインの向きも曲がっています。
チェーンの金具も切れそうなので交換しました。

裏の爪を起こしてコインを外します。
糸鋸を使いすり減ったバチカンを切り取ります。
１８金の材料から同じ様なパーツを造りロー付けします。
周りが溶けない様に回りにローが流れないように注意します。

全体を磨いてきれいにします。
コインを取り付けます。
コインの顔もまっすぐになり綺麗に仕上がりました。

ゲルマニウムのネックレスの修理です。
つなぎ目のピンが無くなっています。
他店で断られたようで、つながって使えるようになって欲しいとの事でした。
ネックレスの材質が不明の為、火を使うことも磨く事も出来ません。

シルバーでピンを造りました。
本体の穴の角を少し落としピンをかしめて留めました。

１４金のホワイトゴールドのリングのサイズ直しです。
普段１４金は使わない為材料がありません。
今回はサイズダウンということで引き受けました。

まずパールを外します。
サイズを縮める分だけ糸鋸で切ります。
メッキがかかった品物はローが流れない為注意が必要です。
ルビーを保護する為に石綿でくるんでロー付けします。
サイズを出し綺麗に磨きます。

磨き終わったらメッキをかけます。
最後にパールを接着して完成です。

以前に当店で造った結婚指輪です。
１０年たってもほとんど変形はしていませんでした。
指が痛くなるほど小さいらしくご自身で無理やり抜いたとのことでした。１０年間はめっ放しだったため指輪の形に指が凹んでいました。
サイズを大きくしてすり減った爪を新しくします。

まずブルーダイヤを外します。
サイズを伸ばす為に一番下を糸鋸で切ります。
伸ばす分の地金をはさみロー付けします。
サイズを出し形を整えます。新しく爪をつけます。
全体をロータリーヘラで締めます。キズが見えなくなるまでヘラがけします。

ブルーダイヤを石留めします。
全体を綺麗に磨きます。マスキングをし部分的にホーニング（梨地）をかけます。
完成です。

シルバーのリングのオニキスが取れてなくなったものの修理です。
枠と同じ大きさのオニキスを取り寄せました。オーバルのカボッションカットのオニキスです。
枠を見ると石坐がとても浅いです。これでは爪が短くて留まりそうもありません。
仕方なくオニキスを石座に合わせて側面を削りました。

爪が短いので内面を少し深くなる様に削り石合わせしました。
綺麗に石を留めていきます。
ふくりんが均一になる様に全方向から叩きます。

あとは指輪の形を整え綺麗に磨きます。
完成です。
これなら石が取れることは無いでしょう。

大粒のダイヤのプラチナリングのサイズ直しです。
よく見るとサイズ直しをした跡がありました。

一つの指輪の腕の中にロー付けヶ所が沢山あるのは綺麗ではないと思います。
サイズ直ししてあった部分を切り取りサイズアップする分の地金を挟んでロー付けします。
サイズを出しヤスリで形を作ります。

あとは指輪の形を整え綺麗に磨きます。
完成です。

１８金の印台リングのサイズ直しです。漢字の入った印台です。
軽く火であぶりよく見るとサイズ直しをした跡がありました。
写真で分りますでしょうか？
その部分を切り取りサイズアップします。

サイズ直ししてあった部分を切り取りサイズアップする分の地金を挟んでロー付けします。
サイズを出しヤスリで形を作ります。
全体をロータリーヘラを掛け締めます。

あとは指輪の形を整え綺麗に磨きます。
完成です。
腕も綺麗に光っています。

コンビリングのサイズ直しです。
ぐるっと一周コンビになっている物はサイズ直しできない物があります。
金とプラチナの熱変性率の違いにより火を当てるとプラチナと金が分離してしまうのが主な理由です。
今回は品物を見させてもらい行けそうな気がしたので引き受けました。

糸鋸で切断。プラチナが剥がれなくてちょっと安心。
金の板とプラチナから間に挟むパーツを作ります。
サイズアップする分の地金を挟んで石綿で保護してロー付けします。
かなり気を使いました。分離せずほっとしました。
サイズを出しヤスリで形を作ります。

あとは指輪の形を整え綺麗に磨きます。
完成です。
金ローを使ったのでプラチナの部分にロー目の線が見えますが仕方ありません。
お客様には喜んでもらえました。

切れた指輪の修理です。
抜けなくなった指輪をご自身でニッパーで切られたそうです。

切断面をヤスリで平らにします。ニッパーの切断面のままでは接合することは出来ません。
内面の刻印にローが流れない様にして石綿でくるんでロー付けです。
サイズを出し形を整えバフをかけます。

綺麗に磨いて完成です。

変形した指輪の修理です。
全体に傷ついています。汚れも大分付いています。

心金に入れて真円にします。
全体をヘラ掛けしてキズをつぶして消します。
腕の中を綺麗に磨き外側も綺麗に磨きます。

完成です。
キズも汚れも綺麗に取れました。

切れたプラチナのネックレスの修理です。
パーツとパーツをつなぐ所が切れています。

パーツを通してロー付けします。
出来るだけ火を当てる時間を短くするようにしています。

ロー付け後は磨いて完成です。